「業務を見える化しよう」という掛け声は、多くの製造業の現場で聞かれます。実際にダッシュボードや管理ボードを導入する会社も増えていますが、しばらくすると更新が止まり、いつの間にか誰も見なくなっている、という話も少なくありません。
見える化そのものよりも、それを"定着させる"ことの方が、実は難しい取り組みです。今回は、経営者としてできる3つのことを整理してみます。
①「見るための場」を、経営者自身が使い続ける
見える化の取り組みが形骸化してしまう会社の多くは、導入した本人である経営者自身が、その後あまり見なくなっているケースが目立ちます。
逆に定着している会社では、経営会議や朝礼の場で、経営者が実際にその画面や資料を開きながら話す、という習慣が根付いています。「経営者が見ている」という事実そのものが、現場にとって更新を続ける動機になります。
②入力の手間を、最初にできる限り減らす
現場が見える化の運用をやめてしまう最大の理由は、多くの場合「入力が面倒だから」です。
新しい情報を入れることが、既存の業務にさらに上乗せされる作業になっていないか。すでにある情報から自動的に反映される仕組みにできないか。導入の初期段階で、この手間をどれだけ減らせるかが、その後の定着を大きく左右します。
③"誰のための見える化か"を、繰り返し伝える
見える化は、ともすると「経営者が現場を監視するための道具」という受け止め方をされてしまうことがあります。
定着している会社では、「この情報が見えることで、現場の判断や引き継ぎがどう楽になるか」という、現場自身にとってのメリットが繰り返し伝えられています。監視のためではなく、自分たちの仕事をやりやすくするための仕組みだという理解が広がると、自然と運用が続いていきます。
まとめ
見える化を定着させる鍵は、ツールの機能そのものよりも、経営者自身がどう関わり続けるかにあります。まずは自分自身が、その場をどれだけ使い続けられているかを振り返ってみてはいかがでしょうか。