ジェネロは今期15年目の会社です。
インターネット・ブロードバンドの関連コンサルティングをずっとやってきました。
ADSLのMDFアンバンドル化に伴う光ファイバーの民間貸し出しの許可、すなわちダークファイバーの解放によって、飛躍的に高まってきた2003年に設立されました。
東京中に光ファイバーをかき集めて、都市部におけるファイバー網を構築するコンサルティング業務をするうちに、無線の周波数帯の解放を企画するようになりました。当時、パソコンは無線LANがなければ、モバイル回線は低速のものしかなく、ADSLやFTTHを速度を知ってしまった者としては、どうしても速くするべきだと考えたのです。
その後も、無線インターネット、つまりモバイルブロードバンドを広める為、通信ベンチャーの立ち上げや、外資系ベンダでの営業コンサルティングと、常に『インターネットを速くする』事に取り組んできました。
当時の外資系ベンダの新規プロジェクトで、見慣れないCMS(コンテンツ管理システム)の名前を耳にします。『Drupal(ドルーパル)』です。
当社は、一部で『WordPress(ワードプレス)』の構築サービスを提供していたのですが、『Drupal(ドルーパル)』を知ったのは、その時が初めてです。オープンソースでありながらも、数多くのグローバル企業に採用され、Drupal(ドルーパル)のホスティング会社のAcquia(アクィア)社は、IT調査会社のガートナーのWCMS(ウェブコンテンツマネジメント)部門でリーダーに選出される等、目を引くものばかりでした。
通信回線が速くなり、世界中の人たちがモバイルで繋がるとどうなるか。企業や組織、そして人々は、コンテンツを発信するので、コンテンツを見る人が増える。
コンテンツを見せる仕組みがホームページです。でも、、、ホームページは、別に新しくない。昔からあるものです。
ただ、会計、人事、製造、物流等のERPやCRM(顧客管理システム)がグローバルに統合運用され、経営陣はBI(ビジネスインテリジェンス)といったツールでリアルタイムで状態が可視化できるようになりました。ITが経営基盤となってきたのです。そこでホームページが、こうした経営基盤と連携する事により、CRMの前工程のプロセス、つまりマーケティングの基盤として利用され始めたのだと思います。
言い換えれば、
「ホームページなんか、所詮、会社紹介資料、チラシの代わり、別に更新しないから」
といった考えから、
「営業案件を発掘する為の集客の基盤であり、マーケティングプロセスの一部」
という考えに変化したのだと思います。
しかもネットに接続する端末がモバイルブロードバンドの普及に相まって、その対象となる顧客へのリーチが、文字通り、爆発的に増加した為、「インターネットが顧客への新しいチャネル」として現実味を帯びたのです。
出典:総務省
まとめると、下記の点になります。
- 基幹業務は、ITシステム導入が進み、経営基盤として機能するようになった
- スマホ等の普及によりインターネットが顧客への新しいチャネルとして機能するようになった
従って、ホームページをつくるときも、単に今ある会社のパンフレットを、ホームページにするといった考えではなく、『集客に繋がる』、『問い合わせが増える』などといったマーケティングのKPI(効果指標)に沿った形で、ホームページを制作する必要が出てきたのです。
弊社にとっては、『Drupal(ドルーパル)』というCMSとの出会いは、『インターネットを創る仕事』から、『インターネットを使う仕事』へと業態変換するきっかけとなりました。
マーケティング理論に裏付けされた、『ホームページから問い合わせや注文が入る仕組み』を考える日々が始まったのです。